広告運用者のみなさん。
検索広告以外でも運用頑張ってますか?
最近はGoogle 広告のターゲティングがどんどん改善されたお陰で、検索面以外の広告配信でも成果が出しやすくんったかと思います。
ひと昔前だと検索広告以外と云えば、リマーケティングのディスプレイ広告くらいしか勝ち筋がなかったので、ずいぶん良い時代になりました。。
Google 広告のターゲティングはいろいろとありますが、中でも使いやすいのがカスタム セグメント。
本日は、このカスタム セグメントのキーワード設定について深堀していきたいと思います。
「検索広告以外はちょっと苦手…」って広告運用者のかたに役立つ記事なれば嬉しいです。
カスタム セグメントのキーワード設定は2種類
前回の記事のおさらいになりますが、カスタム セグメントには2種類のキーワード設定が用意されています。正式名称が長いので、略称を使います。
- 「これらのいずれかの興味 / 関心や購入意向を持つユーザー」=興味関心タイプ
- 「Google でこれらのいずれかのキーワードを検索したユーザー」=検索タイプ
興味関心タイプと検索タイプの違いは?
興味関心タイプの場合、行動やアクティビティ(使用しているアプリやウェブ閲覧または検索しているコンテンツの種類など)に基づいて、指定した語句に関連する商品やサービスに興味・関心または購入意向があるユーザーに広告を表示します。
検索タイプの場合、Google サービス(Google.com や YouTube など)で、指定した語句とその類似語句を検索したユーザーに広告を表示します。
検索タイプの場合は、広告表示対象とする判定ロジックが検索クエリに寄っているのに対して、興味関心タイプでは、設定したキーワードに関連するコンテンツの関心度合から判定しているように読み取れます。
このことから、検索タイプはヤフー広告でいうところのサーチターゲティングに近い機能であり、それ故に、興味関心タイプと比べるとリーチ範囲が狭くなると考えます。
利用可能なキャンペーンの違いにも注意
検索タイプは、広告配信面がGmailやYouTubeなどのGoogleサービス圏に限定されているキャンペーンでのみ設定することができます。
ディスプレイ広告で検索タイプのカスタム セグメントを設定すると、自動的に興味関心タイプとして広告配信されます。
2種類のキーワード設定をどう使い分けるべきか?
この2種類のキーワード設定は同じ広告グループで併用することが可能なのですが、そもそも同じ広告グループで併用するべきか、そうでないかという点も含めて、使い分け方について明確な答えがない状態で運用していました。
ポイントは配信対象の重なり具合
もし興味関心タイプと検索タイプで配信対象の重複が多いなら、無駄なカニバリの原因なので片方のタイプだけ設定するべきと考えます。
重複が少ないなら、2つのタイプを同じ広告グループで併用するケースもでてくるでしょう。
検証方法イメージ
配信対象者の重なり具合を確かめる方法としては、次のような方法があるかと思います。
同じキーワードを設定した興味関心タイプと検索タイプのカスタム セグメントを作る
- テストキャンペーン:興味関心タイプと検索タイプの両方をターゲティング設定
- モニタリングキャンペーン:検索タイプのみをターゲティング設定
2つのキャンペーンを同期間に同時配信して、もし表示回数があまり変わらないなら、興味関心タイプと検索タイプで配信対象の重複率は高いと考えられます。
反対にモニタリングキャンペーン(B)よりもテストキャンペーン(A)の表示回数が多い結果となった場合は、配信対象の重複率は低いと考えます。
実際のところABテストの実施は難しそう
同じキーワードを設定した興味関心タイプと検索タイプのカスタム セグメントを作るところまでは問題ないのですが、現状Google 広告で2つの広告グループを同期間均等配信する方法がありません。
ちなみに検索タイプが使えるファインドキャンペーンと動画キャンペーンでは「下書きとテスト」機能を使うことはできません。
読者のかたに検証結果をお伝え出来ず、申し訳ない。
お詫びと言ってはなんですが、以降に私の考えを述べさせていただきます。
【仮説】興味関心タイプと検索タイプは重複しやすい
ここで改めてキーワード設定の定義を再度記載します。
- 興味関心タイプ
-
指定した語句に関連するサイトや商品・サービスを閲覧しているユーザーに広告を表示
- 検索タイプ
-
指定した語句とその類似語句を検索したユーザーに広告を表示
この定義を素直に読むと、指定した語句で検索結果に上位表示されたサイトは、指定した語句に関連するサイトに該当すると考えて差し支えないと思います。
だとすれば、上の画像に示した通り、 検索をした後、検索結果に表示されたサイトを訪問するケースは非常に多い でしょうから、同一キーワードで設定した興味関心タイプと検索タイプの配信対象は重複しやすいと考えます。
ファネルに並べたときのイメージ
以上のことから、興味関心タイプと検索タイプはファネルに落とし込むと次のようなポジションになると思います。
- 興味関心タイプ
-
認知はもちろん検索タイプと同じレベルの層にまで幅広くリーチできる
- 検索タイプ
-
検索行動をシグナルとしていることからリーチが狭い。よって、かなりニーズが顕在化している層へのアプローチを目的として使うイメージ
まとめ(運用方針)
最後にまとめですが、以上の検討を踏まえて、キーワード設定の運用方針は次のようになりました。
- 原則、興味関心タイプと検索タイプに同じキーワードは設定しない
- キーワードが他のキーワードと比べてニーズが顕在化しているなら検索タイプに設定
- それ以外のキーワードについては、興味関心タイプに設定
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わたしの仮説が正しいかどうか検証できなかったので、やる気と予算がある人はぜひ、代わりにトライしてもらえるとありがたいです。
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